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**「時短勤務」なのに、なぜ疲弊する?“見えない仕事”に蝕まれる共働きママの真実**

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「時短勤務」って、なんだか魔法の言葉みたいに聞こえますよね。これで仕事も育児も両立できて、毎日ハッピー!…なんて、幻想もいいところ。ぶっちゃけ、時短なのに「なんで私、こんなに疲れてるんだろう?」って、心底うんざりしてる人、少なくないんじゃないでしょうか。

「あれ?私だけ?」って思ってる人もいるかもしれないけど、安心して。それ、完全に「共働きママあるある」です。むしろ、あなただけじゃないから、この違和感を抱えていること自体が正しい。

その疲弊の正体、実は「見えない仕事」にあるって知ってました?表面上は減ったはずの勤務時間の裏で、あなたのエネルギーを吸い尽くす“何か”が、確実に存在しているんです。今日から、その見えない敵の正体を暴き、どうすればこのループから抜け出せるのか、一緒に考えていきましょう。

「時短」の皮を被った、終わりなきタスク地獄

ミカさんの「理想」と「現実」

私の友人、ミカさんの話をしましょう。彼女は長年、フルタイムでバリバリ働いてきたキャリアウーマンでした。子どもが生まれて、保育園に入園が決まった時、「よし、これからは時短勤務で、仕事も育児も両立するぞ!」と、それはもう目をキラキラさせていたんです。朝は子どもを保育園に送ってから出社し、定時より早く帰って、夕食の準備をして、家族みんなで食卓を囲む。週末は公園に行って、子どもとたっぷり遊ぶ。そんな理想の共働きライフを思い描いていました。

でも、数ヶ月も経たないうちに、彼女の顔からはあのキラキラが消え失せていました。「時短なのに、なんでこんなに毎日クタクタなんだろう?」って、会うたびに溜息をつくようになったんです。話を聞けば聞くほど、彼女が抱え込んでいる「見えない仕事」の量が、あまりにも膨大で、私は衝撃を受けました。

保育園の「見えない仕事」:記名と準備の果てなきループ

まず、保育園関連のタスクからして尋常じゃなかった。入園準備の時点で、全てのものに記名が必要なのは当たり前ですよね。でも、ミカさんは「あのね、靴下とか下着とか、毎日使うものって、すぐにサイズアウトしたり、ボロボロになったりするでしょ?その度に、買い直しては、また全部に名前を書くの。しかも、保育園指定の細かいルールがあって、ここに名前、こっちにクラス名、とか。あれ、意外と時間かかるんだよ」って。

さらに、毎週変わる持ち物リスト。お昼寝布団のカバーやシーツの交換、タオルや着替えの補充、連絡帳の記入。これら全てが、朝のバタバタの中で、あるいは夜のヘトヘトな時間帯に、彼女一人の頭と手で処理されていたんです。夫は「ちゃんと準備してくれてて助かるよ」と言うけれど、その「ちゃんと準備」の裏には、ミカさんがどれだけの時間と労力を費やしているか、全く見えていなかった。

子どもの体調不良:司令塔は常に私

そして、共働き家庭を襲う最大の強敵、子どもの体調不良。ある日、ミカさんの子どもが保育園で発熱したと連絡が入りました。会社に連絡して、早退して、お迎えに行く。ここまでは、まあ、仕方ない。問題はその後です。

夫に「〇〇が熱出しちゃって、お迎え行ってきた。病院連れて行かなきゃいけないんだけど、今日どこか空いてるかな?」とメッセージを送ると、返ってきたのは「そっか、大変だね。どこか良い病院ある?」の一言。ミカさんは「え、私に聞くの?」って思ったそうです。「どの病院がいいか調べて、電話して、予約して、連れて行く。この一連の流れ、全部私がやることになってるんだよ。夫は『連れて行くよ』とは言ってくれるけど、その前の段取りは全部私。病児保育の手配とか、もしもの時の実家への連絡とか、全部私が考えて、指示を出してるの」と、彼女は疲れ切った顔で話していました。

子どもが病気の時って、親はただでさえ心配で不安なのに、その上で「司令塔」として全てのタスクを采配しなければならない。これは、物理的な看病とは別に、計り知れない精神的な負担なんです。

「献立どうする?」の呪縛と「名もなき家事」

夕食の準備もそうでした。ミカさんが時短で早く帰ってきても、スーパーに寄って、献立を考えて、調理する。夫は「何か手伝うことある?」とは言うけれど、献立を考えること自体が、実はかなりのタスクなんですよね。栄養バランス、子どもの好み、冷蔵庫にある食材の消費期限…これらを総合的に判断して、毎日のメニューを決定する。これだって立派な「見えない仕事」です。

そして、名もなき家事の数々。トイレットペーパーの補充、洗剤の買い足し、子どもの散らかったおもちゃの片付け、郵便物の仕分け、古くなった洋服の処分、季節の変わり目の衣替え…。これらは「やれば終わる」仕事だけど、誰かが「やらなきゃ」と気づいて、実行に移さなければ、家はどんどん荒れていく。ミカさんの家では、この「気づき」と「実行」の大部分を、彼女が担っていたんです。

「夫はね、言えば何でもやってくれるの。ゴミ出しも、お風呂掃除も。でも、私が『ゴミ出しして』とか『お風呂洗って』って言わなきゃ、気がつかない。私が言わなきゃやらないってことは、結局、私が『いつ、何をすべきか』を常に考えて、夫に指示を出すというタスクを抱え続けてるってことなんだよね。これって、もう一つの仕事じゃんって思うと、心底疲れる」

彼女の言葉には、共感しかないですよね。夫が家事を「手伝って」くれるのはありがたい。でも、その前に存在する「誰が、いつ、何を、どうするのか」という段取りや計画、そしてその指示出しという「マネジメント業務」が、全部妻にのしかかっている。これこそが、時短勤務なのに共働きママが疲弊する最大の理由、「見えない仕事」の正体なんです。

職場の「時短」と「成果」の板挟み

さらにミカさんは、職場の見えないプレッシャーも抱えていました。時短勤務を選んだことで、周囲からは「早く帰る人」という目で見られる。でも、与えられる業務はフルタイムと大差ないか、むしろ「時短なのにこれだけできる」と期待されるプレッシャーすらあったそうです。

「会議は定時後に設定されることが多くて、結局抜けなきゃいけない。でも、その間の情報共有は自分でキャッチアップしなきゃいけないし、抜けたら抜けたで『あの人、またいないね』みたいな雰囲気を感じることもある。早く帰る罪悪感と、成果を出さなきゃいけない焦り。この板挟みが、本当にしんどい」

彼女は、時短勤務になったことで、物理的な拘束時間は減ったはずなのに、精神的な負荷はむしろ増えたと感じていました。家庭での「見えない仕事」に加えて、職場での「見えないプレッシャー」が、彼女の心を蝕んでいたんです。

ミカさんの話を聞いて、私は思いました。多くの共働きママが、同じような状況に陥っているのではないか、と。時短勤務は、決して魔法の解決策ではありません。むしろ、その裏に隠された「見えない仕事」の存在に目を向けなければ、いつまでも私たちはこの疲弊のループから抜け出せないのではないでしょうか。これは、ミカさん一人の問題ではなく、社会全体で考えるべき、もっと根深い問題なんです。

「見えない仕事」を可視化する、残酷なほどの必要性

なぜ、あなたの「見えない仕事」は増え続けるのか?

ミカさんの話を聞いて、多くの人が「ああ、わかる…」って思ったんじゃないでしょうか。そう、この「見えない仕事」って、本当に厄介なんです。物理的な労働時間としてカウントされないから、パートナーにも、会社にも、そして何より自分自身にも、「頑張ってる」って認識されにくい。だからこそ、どんどん溜め込み、結果的に「時短なのに疲弊する」という矛盾が生まれる。

この問題の根源はいくつかあります。一つは、やはり「性別役割分業」という根強い意識。無意識のうちに「家のことは女性がやるもの」という前提が、未だに多くの家庭に存在します。夫が「手伝う」というスタンスなのは、根本的に「自分の仕事ではない」と思っている証拠。だから、指示されないと動けないし、指示を出すのは妻の役目になる。

もう一つは、共働きなのに「完璧な親」であろうとしすぎること。昔ながらの専業主婦が担っていた役割を、仕事をしながらも全てこなそうとする。子どもの教育、食事の質、家の中の清潔さ…全てにおいて手を抜けないと思い込んでいる。これは、社会からの無言のプレッシャーも大きいけれど、自分自身が作り出している幻想でもあるんです。

「見えない仕事」を「見える化」する、たった一つの方法

じゃあ、この疲弊ループからどうやって抜け出すのか? 結論から言うと、あなたの「見えない仕事」を、徹底的に「見える化」することです。

まずは、とにかく書き出してみる。
「子どもの保育園の準備(記名、着替え補充、連絡帳記入)」
「献立を考える」
「週ごとの買い出しリスト作成」
「子どもの病院探し、予約、受診」
「病児保育の手配」
「トイレットペーパーや洗剤の在庫チェックと買い足し」
「郵便物の仕分け、不要なDMの処分」
「子どもの散らかったおもちゃの片付け」
「季節ごとの衣替え計画と実行」
「子どもの習い事の情報収集と申し込み」
「学校や保育園のプリントチェックと対応」
「夫への家事指示出し」
…これ、全部、あなたの頭の中にある「タスク」です。しかも、その多くは「名もなき家事」として、誰にも評価されないまま、あなたの時間を蝕んでいます。

それを書き出して、パートナーに見せてください。「これ、私が毎日、あるいは定期的に考えて、実行していることだよ。あなたの仕事のタスクリストと、私のタスクリスト、どっちが多いと思う?」と、事実を突きつけるんです。感情的にならず、淡々と、客観的なデータとして提示する。これが、相手に「なるほど、こんなにやっていたのか」と気づかせる、唯一の方法です。

「完璧」を手放す勇気と、ずる賢さ

「見える化」したら、次は「手放す勇気」が必要です。
全部を一人で抱え込もうとしない。完璧な親、完璧な妻であろうとしない。

例えば、食事。毎日手作りじゃなくてもいい。週に何回かは、お惣菜や冷凍食品に頼る日を決めてしまう。外食やテイクアウトだって立派な食事です。子どもの服に毎回アイロンがかかっていなくても、死にません。部屋が常にピカピカじゃなくても、生きていけます。

そして、頼れるものは、とことん頼る。
家事代行サービス、ミールキット、宅配サービス、ベビーシッター、病児保育。お金がかかるから…と躊躇する気持ちもわかるけれど、あなたの心身の健康には代えられません。投資だと思って、試してみてください。
実家や義実家、友人、近所のママ友…頼れる人がいるなら、遠慮なく「助けて」と言ってみる。一人で抱え込むことが美徳、なんて時代はもう終わりです。むしろ、頼れる人は賢いんです。

夫には、具体的なタスクを振る。「ゴミ出し」ではなく、「月水金の朝、ゴミをまとめ、指定の場所に出す」と具体的に。献立を考えるのが苦手なら、「今週の夕食、火曜と木曜はあなたが献立を考えて、作ってくれる?」と、担当制にしてみる。そこまでやってもらえなくても、せめて「献立を考える」というタスクを共有するだけでも、あなたの負担は大きく減るはずです。

あなたの「疲弊」は、社会への警鐘

この「時短なのに疲弊する」問題は、個人の努力だけで解決できるものではありません。企業は、時短勤務者にもフルタイムと同等の成果を求めるのではなく、業務の見直しや評価制度の再構築が必要です。社会は、共働き家庭を支援するインフラをもっと充実させるべきです。そして何より、私たち一人ひとりが「見えない仕事」の存在を認識し、性別に関わらず、家事・育児を「共同の仕事」として捉え直す必要があります。

あなたの疲弊は、決して「あなたが怠けているから」でも「要領が悪いから」でもありません。それは、社会がまだ共働き家庭の現実に追いついていない証拠であり、あなたの心が発しているSOSなんです。

だから、どうか自分を責めないでください。
「見えない仕事」を可視化し、パートナーと共有し、完璧主義を手放す。
そして、もっと自分自身を労ってあげてください。
あなたの笑顔が、家族にとって一番大切な「成果」なのですから。

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